鍼治療で内出血が起きるのはなぜ?消えるまでの期間と対処法を鍼灸師が解説

こんにちは。【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】鍼灸師の熊谷です。→熊谷陸の経歴・実績はこちら
鍼治療を受けたあと、鍼を刺した場所に青色や紫色のあざが現れることがあります。
内出血ができると、
「鍼治療に失敗したのでは?」
「身体の中で出血が続いているの?」
「冷やしたほうが早く治る?」
と、不安になる方もいらっしゃると思います。
結論からお伝えすると、鍼治療では鍼先が皮膚や筋肉の中にある細い血管に触れることで、内出血が起こる場合があります。
小さな内出血で、強い痛みや腫れがなければ、多くは時間の経過とともに自然に薄くなっていきます。
こちらの記事では、鍼治療で内出血が起こる原因、消えるまでの期間、自宅での対処法、鍼灸院へ相談したほうがよい症状についてご紹介します。

目次
鍼治療で内出血が起きることはある?

鍼治療では、施術後に内出血が起こることがあります。
内出血とは、皮膚や筋肉の中にある血管から出た血液が、皮膚の外へ出ずに組織内へたまった状態です。
身体をぶつけたときに青あざができるのと同じように、鍼先が細い血管に触れることで起こります。
施術直後には目立たず、数時間後や翌日になってから青色や紫色に変化する場合もあります。
鍼治療に伴う内出血や少量の出血は、報告されている有害事象の中では比較的軽微なものに分類されます。
ただし、鍼を受けるたびに必ず内出血が起こるわけではありません。
鍼を刺した場所や血管の位置、体質、服用している薬、その日の身体の状態などによって起こりやすさは異なります。
鍼治療で内出血が起こる原因
私たちの身体には、皮膚や筋肉の中まで細かな血管が網目状に広がっています。
鍼灸師は解剖学的な位置を確認しながら、鍼を刺す方向や深さを調整しています。
しかし、皮膚の中にある毛細血管の位置を、身体の外側からすべて確認することはできません。
そのため、細い鍼を使用していても、鍼先が偶然血管に触れて内出血が起こる場合があります。
内出血は、主に次のような流れで現れます。
1.鍼先が皮膚や筋肉の中にある細い血管に触れる
2.血管から少量の血液が組織内へ出る
3.皮膚の下に血液がたまり、青紫色のあざとして見える
これは身体をぶつけて青あざができる場合と、基本的には同じ仕組みです。
血流が悪い場所ほど内出血が起きる?

「血流が悪い場所では血管の弾力性が低下し、血管が鍼を避けられないため内出血が起こる」と説明されることがあります。
しかし、血管が鍼を意図的に避けているわけではありません。
また、内出血ができたことだけを理由に、
「その場所の血流が悪かった」
「筋肉のこりが強かった」
「悪い血が出た」
と判断することもできません。
内出血には、細かな血管の位置や皮膚・組織の状態、鍼を刺した場所、体質、服用している薬など、さまざまな要因が関係します。
そのため、内出血は鍼治療によって身体が良くなっている証拠や、施術効果が高かったことを表す反応ではありません。
反対に、内出血が起こらなかったからといって、鍼治療の効果が低いということもありません。
鍼治療による内出血は問題ない?
小さな内出血で、強い痛みや腫れがなければ、過度に心配する必要はありません。
皮膚の中に出た血液は、時間の経過とともに少しずつ身体へ吸収され、徐々に目立たなくなっていきます。
内出血の色は、一般的に次のように変化します。
・赤色や紫色
・青紫色
・緑色や黄色
・少しずつ薄くなって消える
内出血が途中で黄色や緑色に変化しても、必ずしも悪化しているわけではありません。
皮膚の中にたまった血液が分解・吸収される過程で、色が変わって見えることがあります。
ただし、内出血の範囲が急速に広がる場合や、強い痛み・腫れを伴う場合は、施術を受けた鍼灸院へご相談ください。
鍼治療の内出血は何日で消える?
小さな内出血であれば、数日から1〜2週間ほどで徐々に薄くなることが一般的です。
ただし、消えるまでの期間には個人差があります。
内出血の大きさや深さ、施術した部位、年齢、体質などによっては、2週間以上目立つ場合もあります。
少しずつ色が薄くなっているのであれば、そのまま経過をみていただいて問題ないことが多いです。
一方で、長期間たっても変化がない場合や、痛み・腫れ・熱感が強くなっている場合には、施術を受けた鍼灸院または医療機関へご相談ください。
内出血が目立ちやすい場所
内出血は、身体のどの場所でも起こる可能性があります。
その中でも、皮膚が薄い場所や血管が皮膚の近くを走っている場所では、内出血が外から目立ちやすくなります。
顔
顔は身体と比べて皮膚が薄いため、内出血ができた場合に青色や紫色の変化が目立ちやすい場所です。
特に目の周辺などは皮膚が薄く、細かな血管も多いため、美容鍼を受けたあとに内出血が現れる場合があります。
結婚式や写真撮影など、大切な予定の直前に美容鍼を受けると、内出血が残る可能性があります。
大切な予定がある場合は、内出血が消えるまでに1〜2週間ほどかかる可能性も考え、余裕を持って施術を受けることをおすすめします。
美容鍼による内出血については、別の記事で詳しくご紹介しています。
手首・肘・膝・足首
手首や肘、膝、足首などの関節周辺も、血管が比較的浅い場所を走っているため、内出血が現れる場合があります。
肩・腰・お尻・太もも
筋肉の厚い場所でも内出血は起こります。
ただし、身体の深い位置で少量の出血が起きた場合には、皮膚表面からほとんど見えないこともあります。
内出血が起こりやすい人はいる?
次のような方は、内出血が起こりやすかったり、内出血が広がりやすかったりする場合があります。
・もともと青あざができやすい方
・高齢の方
・皮膚や血管が弱くなっている方
・血液を固まりにくくする薬を服用している方
・出血しやすい病気がある方
・ステロイド薬を長期間使用している方
・施術後に施術部位を強く揉んだ方
ただし、抗凝固薬や抗血小板薬を服用しているからといって、必ず内出血が起きるとは限りません。鍼治療後の出血関連事象について、これらの薬が発生率を明確に増加させなかったとする研究もあります。
一方で、出血の程度や止まり方に影響する可能性はあるため、薬を服用している場合は施術前に薬の名前をお伝えください。
自己判断で薬の服用を中止することは避け、必要に応じて主治医へご相談ください。
鍼治療後に内出血ができたときの対処法
小さな内出血で、痛みや腫れが強くなければ、特別な処置をせず自然に薄くなるのを待ちます。
内出血を早く消そうとして、強く揉んだり何度も触ったりすることは避けてください。
強く揉んだり押したりしない
内出血がある場所を強く揉むと、再び出血したり、内出血の範囲が広がったりする可能性があります。
内出血が目立つ間は、強いマッサージや圧迫を避けましょう。
腫れや熱感がある場合は短時間冷やす
内出血した場所に腫れ、熱感、ズキズキとした痛みがある場合は、タオルで包んだ保冷剤などを使って短時間冷やすと、痛みや不快感が和らぐことがあります。
ただし、小さな内出血で痛みや腫れがなければ、必ずアイシングを行う必要はありません。
また、「3日間は必ず冷やして、4日目から温める」と一律に決める必要もありません。
冷やす場合は、保冷剤や氷を皮膚へ直接当てず、5〜10分程度を目安にしてください。
冷たさによる痛みや感覚の低下が現れた場合は、すぐに中止しましょう。
施術直後の長時間の入浴や飲酒を避ける
内出血ができた直後に、長時間入浴したり、お酒をたくさん飲んだり、激しい運動をしたりすると、内出血が広がる可能性があります。
施術当日に内出血が現れている場合は、
・長時間の入浴
・サウナ
・激しい運動
・過度な飲酒
を控え、身体を休めると安心です。
腫れや熱感がなく、内出血が落ち着いていれば、その後は普段どおりに過ごして問題ないことが多いです。
内出血を早く治す方法はある?
内出血をすぐに消す方法はありません。
皮膚の中にたまった血液が身体へ吸収されるまでには、ある程度の時間が必要です。
アイシングを行ったとしても、必ず内出血が早く消えるとは限りません。
基本的には、
・強く触らない
・内出血が広がるような行動を避ける
・色や大きさの変化を確認する
ことが大切です。
顔など目立つ場所に内出血ができた場合は、皮膚に傷や出血がなければ、コンシーラーなどで目立ちにくくできる場合もあります。
内出血と出血の違い
鍼治療後には、出血と内出血のどちらかが起こることがあります。
出血
鍼を抜いたあと、刺した場所から皮膚の外へ血がにじむ状態です。
多くは、清潔な綿花などで数分間圧迫することで止まります。
内出血
皮膚の外へ血が出ず、皮膚や筋肉の内側に血液がたまった状態です。
施術直後には分からず、あとから青色や紫色のあざとして現れる場合があります。
鍼を抜いたあとに血がにじんだ場合の対処法については、別の記事で詳しくご紹介しています。
内出血は好転反応?
内出血を「好転反応」と説明することがありますが、内出血は鍼先が細かな血管に触れることで起こる反応です。
内出血が起きたからといって、
・血流が改善した
・悪いものが外へ出た
・鍼治療が効いている
・身体が良くなっている
という意味ではありません。
そのため、内出血を身体にとってプラスの反応と捉えるのは適切ではありません。
ただし、小さな内出血で強い症状がなければ、鍼治療によって起こり得る一時的な反応として、過度に不安になる必要もありません。
鍼治療後のだるさや眠気、筋肉痛のような感覚など、一般的に「好転反応」と呼ばれる症状については、別の記事でご紹介しています。
次のような場合は鍼灸院へ連絡してください
鍼治療後の内出血の多くは自然に薄くなりますが、次のような場合は、施術を受けた鍼灸院へご連絡ください。
・内出血の範囲が急速に広がっている
・強い痛みや腫れがある
・施術部位に強い熱感や赤みがある
・大きなしこりができている
・しびれや動かしにくさを伴っている
・出血がなかなか止まらない
・長期間たってもまったく薄くならない
・発熱や強い体調不良を伴っている
強い痛みやしびれ、筋力低下などがある場合には、医療機関での診察が必要になることもあります。
「好転反応だろう」と自己判断して我慢せず、気になる変化があれば早めにご相談ください。
内出血を完全に防ぐことはできる?
鍼治療による内出血を、完全に防ぐことは困難です。
身体の外側から、皮膚や筋肉の中にあるすべての細い血管を確認することはできないためです。
ただし、施術部位や患者様の状態に合わせて、
・鍼の太さを選ぶ
・必要以上に深く刺さない
・鍼を強く動かしすぎない
・鍼を抜いたあとに施術部位を確認する
・必要に応じて圧迫する
・服薬や既往歴を施術前に確認する
といった対応を行うことで、内出血の可能性をできる限り抑えることはできます。
当院では、患者様の体格や皮膚、筋肉の状態を確認しながら、施術部位に合わせて鍼の太さ、深さ、刺激量を調整しています。
鍼治療の内出血に関するよくある質問
内出血ができた場所ほど、こりが強いのですか?
内出血の有無だけで、筋肉のこりや血流の状態を判断することはできません。
内出血は、鍼先が皮膚や筋肉の中にある細い血管に触れることで起こります。
こりが強い場所へ鍼を刺した結果、偶然内出血が起こることはありますが、「内出血ができたから、その場所の状態が悪かった」とは言い切れません。
内出血があっても入浴できますか?
小さな内出血で、腫れや強い痛みがなければ、通常の入浴が大きな問題になることは多くありません。
ただし、内出血ができた直後や範囲が広がっている場合は、長時間の入浴やサウナを控えたほうが安心です。
内出血があっても運動できますか?
小さな内出血だけで、痛みや動かしにくさがなければ、軽い日常動作は問題ないことが多いです。
ただし、内出血した場所へ強い負荷がかかる運動をすると、範囲が広がる可能性があります。
施術当日の激しい運動は避け、痛みや腫れがある場合は身体を休めましょう。
血液をサラサラにする薬を飲んでいても受けられますか?
薬を服用しているからといって、必ずしも鍼治療を受けられないわけではありません。
ただし、薬の種類や治療中の病気によっては、出血や内出血について慎重な対応が必要です。
施術前に薬の名前や病気についてお伝えください。
自己判断で薬を中止せず、不安な場合は主治医へご相談ください。
まとめ
鍼治療では、鍼先が皮膚や筋肉の中にある細い血管に触れることで、内出血が起こる場合があります。
小さな内出血で、強い痛みや腫れがなければ、多くは数日から1〜2週間ほどで徐々に薄くなっていきます。
内出血ができたからといって、その場所の血流が悪かった、筋肉のこりが強かった、施術が効いているという意味ではありません。
内出血は身体にとってプラスの反応ではありませんが、鍼治療によって起こり得る一時的な反応です。小さなものであれば、過度に心配する必要もありません。
内出血ができた場合は、強く揉んだり何度も触ったりせず、自然に薄くなるまで経過をみましょう。
腫れや熱感、ズキズキとした痛みがある場合は、タオルで包んだ保冷剤などで短時間冷やすと、症状が楽になることがあります。
内出血の範囲が急速に広がる、強い痛みや腫れがある、しびれや動かしにくさを伴う場合には、施術を受けた鍼灸院へ早めにご連絡ください。
所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院では、患者様の体格や身体の状態を確認し、施術部位に合わせて鍼の太さ、深さ、刺激量を調整しています。
鍼治療後の内出血や、施術を受ける前の不安がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】
鍼灸師 熊谷 陸
この記事を書いた人
あん摩マッサージ指圧師免許証(国家資格 厚生労働大臣認定 第146112号)
はり師免許証(国家資格 厚生労働大臣認定 184484号)
きゅう師免許証(国家資格 厚生労働大臣認定 第184295号)
公益社団法人 日本鍼灸師会 会員
公益社団法人 埼玉県鍼灸師会 会員
所沢市鍼灸師会 会員
サウナマイスター
習字 2段
書記 2段
空手 茶色帯
◯実績
FCバルセロナアカデミートレーナー帯同
MLBロサンゼルス・エンゼルス研修
ZUMBAカンファレンストレーナー帯同
東急スポーツサッカートレーナー帯同
おこしやす京都トレーナー帯同
社会人野球部トレーナー研修
都内鍼灸接骨院にて院長