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鍼シールとは?円皮鍼の効果・貼る期間・使用上の注意を鍼灸師が解説

鍼(はり)シール・パッチの効果とは?

こんにちは。【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】鍼灸師の熊谷です。→熊谷陸の経歴・実績はこちら

鍼治療を受けたあとに、鍼灸師から小さなシールを貼られた経験はありませんか?

患者様からは、

「このシールには鍼が付いているの?」
「貼ったままお風呂に入っても大丈夫?」
「何日くらい貼っておける?」
「自分で肩や腰に貼ってもよい?」

とご質問をいただくことがあります。

一般的に「鍼シール」「鍼パッチ」と呼ばれているものは、正式には**円皮鍼(えんぴしん)**と呼ばれることが多く、シールの中央に短い鍼が付いています。

通常の鍼治療よりも刺激が穏やかで、施術後の刺激を持続させたい場合や、日常生活の中でツボを継続的に刺激したい場合などに使われます。

こちらの記事では、円皮鍼の仕組みや期待できる効果、通常の鍼治療との違い、貼っておける期間、安全に使用するための注意点についてご紹介します。

→シール鍼、パッチはじめとする鍼灸についてのご相談はこちら

鍼シール・鍼パッチとは?

鍼灸治療で使うパッチやシール針の効果とは?

鍼シールや鍼パッチは一般的な呼び方で、中央に短い鍼が付いたタイプは、主に「円皮鍼」と呼ばれます。

円形または四角形の小さなシールの中央に、皮膚へ浅く入る短い鍼が付いており、身体へ貼ったまま一定時間過ごせるように作られています。

製品によって異なりますが、鍼の長さは0.3〜1.5mm程度のものが多く、通常の鍼治療で使う鍼と比べて非常に短いことが特徴です。

肩こりや腰痛などで負担のかかっている場所や、症状に応じて選んだツボへ貼り、皮膚に弱い刺激を持続的に加えます。

円皮鍼は滅菌された鍼を使用する医療機器です。市販されている製品もありますが、使用する際は製品の説明書や注意事項に従うことが大切です。

鍼の付いたタイプと粒タイプの違い

鍼シールと呼ばれるものには、大きく分けて次の2種類があります。

短い鍼が付いた円皮鍼

シールの中央に、皮膚へ浅く入る短い鍼が付いています。

貼っている間、鍼による小さな刺激が皮膚へ継続的に加わります。

金属粒などが付いた粒タイプ

シールの中央に、金属や樹脂などの小さな粒が付いています。

鍼は皮膚へ刺さらず、粒によってツボや皮膚を圧迫して刺激します。耳のツボに貼る耳つぼシールなども、このタイプに含まれることがあります。

どちらも皮膚へ刺激を加える目的で使われますが、鍼を皮膚へ入れる円皮鍼と、表面から圧迫する粒タイプでは刺激の方法が異なります。

そのため、使い方が似ていても、まったく同じものとして扱うのは適切ではありません。

鍼シールにはどのような効果が期待できる?

円皮鍼は、貼った場所へ弱い刺激を継続的に加える施術です。

主に次のような目的で使用されます。

・肩や首の張り、痛みを和らげる
・腰の張りや動作時の痛みを和らげる
・施術後の刺激を一定時間持続させる
・日常生活や運動中の不快感を軽減する
・ツボへの刺激を継続する

ただし、貼れば必ず症状が改善するわけではありません。

円皮鍼を使った慢性的な首の痛みに関する研究では、動作時の痛みが軽減した一方、総合的な痛みの評価では、鍼の付いていない偽の円皮鍼との明確な差が確認されませんでした。

そのため、円皮鍼には痛みの軽減が期待できる可能性はありますが、症状や貼る場所によって効果が異なり、現時点ですべての効果が十分に明らかになっているわけではありません。

鍼シールは肩こりや腰痛に使える?

円皮鍼は、肩こりや腰痛に対する施術の補助として使われることがあります。

例えば、施術後に筋肉の張りや動作時の違和感が残っている場所へ貼り、帰宅後も穏やかな刺激を継続させることがあります。

ただし、肩こりや腰痛の原因は、痛みを感じている場所だけにあるとは限りません。

姿勢、関節の動き、筋力、仕事中の身体の使い方、睡眠、運動量など、さまざまな要因が関係します。

そのため、円皮鍼を痛い場所へ貼るだけで根本的な原因が解消されるとは限りません。

当院では、姿勢や動作、筋肉の状態を確認したうえで、必要な場合に円皮鍼を施術の補助として使用しています。

鍼シールを貼ったまま動くと筋膜リリースになる?

円皮鍼を貼った状態で身体を動かすことで、動作時の痛みや動かしにくさが軽減する場合があります。

ただし、これをそのまま「筋膜が剥がれる」「癒着が取れる」と説明することは適切ではありません。

円皮鍼による皮膚への刺激によって、痛みの感じ方や筋肉の緊張、動作のしやすさに変化が生じる可能性はあります。

その結果として、「動きやすくなった」「張りが軽くなった」と感じる方はいらっしゃいます。

しかし、貼ったまま動けば必ず筋膜リリースが起こるわけではなく、動かしやすさの変化には個人差があります。

また、動かした際に鍼の場所へ強い痛みやチクチク感が出る場合は、無理に動かさず円皮鍼を外してください。

円皮鍼と通常の鍼治療は何が違う?

円皮鍼と通常の鍼治療は、どちらも鍼を使用しますが、鍼の長さや刺激方法が異なります。

円皮鍼

・鍼が非常に短い
・皮膚の浅い部分を刺激する
・貼ったまま日常生活を送れる
・刺激は比較的穏やか
・刺激の深さや強さを細かく変えにくい

通常の鍼治療

・目的に応じて鍼の長さや太さを選べる
・皮膚から筋肉まで、必要な深さを刺激できる
・症状や体格に合わせて方向や刺激量を調整できる
・鍼を動かしたり、電気を流したりする方法も選べる
・施術中に身体の反応を確認しながら調整できる

どちらが優れているかというより、目的が異なります。

通常の鍼治療は、その場で身体の状態を確認しながら、症状に合わせて刺激を調整できることが特徴です。

一方、円皮鍼は通常の鍼治療ほど深い場所を刺激するものではなく、施術後の補助や、日常生活の中で穏やかな刺激を続けたい場合に適しています。

当院では、通常の鍼治療を行ったあと、必要に応じて円皮鍼を貼ることがあります。

鍼シールだけで肩こりや腰痛は治る?

円皮鍼によって痛みや張りが一時的に軽くなることはありますが、円皮鍼だけですべての肩こりや腰痛が改善するとは限りません。

特に、

・痛みが長期間続いている
・手足にしびれがある
・筋力が低下している
・夜間も強く痛む
・発熱や体調不良を伴っている
・転倒や事故のあとから痛む
・症状が徐々に強くなっている

といった場合は、円皮鍼だけで様子を見続けず、医療機関や鍼灸院などへご相談ください。

円皮鍼は、症状を一時的に軽減したり、施術の効果を補助したりするための選択肢の一つです。

鍼シールに美容効果はある?

円皮鍼や粒タイプのシールは、顔のツボや筋肉への刺激を目的として、美容分野で使用されることもあります。

ただし、

・しわが消える
・ほうれい線が改善する
・ニキビやニキビ跡が早く治る
・アクネ菌や皮脂の詰まりが解消される

といった効果を、円皮鍼だけで断定することはできません。

しわやほうれい線、ニキビには、表情筋だけでなく、加齢、紫外線、乾燥、皮脂、炎症、ホルモン、生活習慣など複数の要因が関係します。

特に、炎症を起こしているニキビの上へ鍼を貼ると、刺激によって痛みや炎症が強くなったり、衛生上の問題が生じたりする可能性があります。

そのため、ニキビや傷、湿疹、赤みのある場所へ、ご自身の判断で円皮鍼を直接貼ることはおすすめしません。

美容を目的とした鍼については、円皮鍼の記事の中で広く扱うのではなく、美容鍼の専用記事へつなぐ方が適切です。

→美容鍼の効果や施術方法について詳しくはこちら

鍼シールは自分で貼ってもよい?

市販の円皮鍼には、一般の方が購入できる製品もあります。

ただし、鍼が短くても皮膚へ刺入する医療機器であるため、どこへでも自由に貼ってよいわけではありません。

初めて使用する場合は、鍼灸師から貼る場所や使用方法の説明を受けることをおすすめします。

特に、

・首の前側
・鎖骨の周辺
・胸や背中
・顔や目の周辺
・血管が目立つ場所
・自分では見えにくい場所
・関節の曲げ伸ばしで強く引っ張られる場所

へ自己判断で貼ることは避けた方が安心です。

また、痛みのある場所と原因となっている場所が同じとは限りません。

インターネット上のツボの位置だけを見て貼るよりも、身体の状態を確認したうえで、鍼灸師から場所を教えてもらう方が安全に使用できます。

肩井へ自分で円皮鍼を貼ってもよい?

肩井は、首の付け根と肩先の間にあるツボです。

肩こりのセルフケアとしてよく紹介されますが、肩の上部は人によって筋肉の厚さが異なり、その奥には肺が位置しています。

円皮鍼は通常の鍼より非常に短いため、一般的な鍼治療と同じような深さまで入るものではありません。

それでも、貼る位置がずれたり、貼ったあとに強く押し込んだりする可能性があるため、初めて使用する方が自己判断で強く刺激することはおすすめしません。

特に、円皮鍼を貼った上から「デコピンするように叩いて刺し直す」といった使い方は避けてください。

貼ったときに強いチクチク感が続く場合は、位置を調整しようと押し込まず、一度剥がして廃棄してください。

腰腿点へ貼れば腰痛が改善する?

腰腿点は、手の甲にある腰痛のツボとして紹介されることがあります。

腰に直接貼る場合と比べて、ご自身でも確認しやすい場所ではあります。

ただし、腰腿点へ円皮鍼を貼れば、どのような腰痛でも改善するわけではありません。

腰痛には筋肉や関節の負担だけでなく、椎間板、神経、骨折、内臓の病気などが関係している場合もあります。

円皮鍼を使用して痛みが一時的に軽くなっても、原因が解決していない可能性があります。

腰痛が強い場合、しびれや筋力低下を伴う場合、発熱や腹痛などを伴う場合には、円皮鍼によるセルフケアだけで様子を見ず、医療機関へご相談ください。

鍼シールは何日貼っておける?

円皮鍼を貼っておける期間は、使用する製品や皮膚の状態によって異なります。

当院では、衛生面や皮膚への負担を考え、基本的には長くても1〜2日程度を目安にご案内しています。

ただし、これはすべての製品に共通する期限ではありません。実際に使用する製品の説明書や、施術した鍼灸師から伝えられた期間を優先してください。

また、予定していた期間に達していなくても、次のような症状が現れた場合はすぐに剥がしてください。

・かゆみ
・赤み
・腫れ
・強いチクチク感
・ズキズキする痛み
・出血
・水ぶくれ
・シールの周囲が熱を持っている
・貼った場所から離れたところまでしびれる

剥がしたあとも症状が続く場合は、使用を中止して鍼灸師や医療機関へご相談ください。

貼ったまま入浴や運動をしても大丈夫?

製品によっては、円皮鍼を貼ったまま入浴や軽い運動ができるものもあります。

ただし、汗や水分によってシールが浮いたり、剥がれかけた円皮鍼が皮膚へ不安定に触れたりすることがあります。

入浴後や運動後は、次の点をご確認ください。

・シールが剥がれかけていないか
・皮膚に赤みやかゆみが出ていないか
・鍼の場所に強い痛みがないか
・シールの中に水分が入り込んでいないか

シールが一度大きく浮いた場合は、貼り直して再使用せず、新しいものへ交換するか、そのまま廃棄してください。

剥がれかけた円皮鍼を上からテープで固定して使い続けることも避けた方が安心です。

円皮鍼を使用しない方がよい場所

次のような場所には、円皮鍼を貼らないでください。

・傷がある場所
・出血している場所
・赤く腫れている場所
・湿疹やかぶれがある場所
・化膿しているニキビ
・感染が疑われる場所
・ほくろやできものの上
・シールの粘着剤でかぶれたことがある場所
・感覚が著しく鈍くなっている場所

皮膚の感覚が鈍い場所では、痛みや炎症に気付きにくいことがあります。

糖尿病などにより傷が治りにくい方、皮膚が弱い方、出血しやすい病気がある方、血液を固まりにくくする薬を服用している方は、使用前に鍼灸師や主治医へご相談ください。

妊娠中でも鍼シールを使用できる?

妊娠中だからといって、すべての円皮鍼が一律に使用できないわけではありません。

ただし、妊娠中は身体の状態が変化しやすく、刺激を避けた方がよい場所や、慎重な判断が必要な症状があります。

特に、肩井を含め、妊娠中には慎重な使用が求められるツボもあります。

妊娠中または妊娠の可能性がある方は、ご自身の判断で円皮鍼を使用せず、施術を受けている鍼灸師や主治医へご相談ください。

円皮鍼に副作用やリスクはある?

円皮鍼は通常の鍼よりも短く、刺激も比較的穏やかですが、リスクがまったくないわけではありません。

次のような反応が起こる場合があります。

・貼った場所の痛み
・チクチクした不快感
・少量の出血
・内出血
・かゆみ
・シールによるかぶれ
・赤みや腫れ
・鍼を貼ったまま紛失する
・不衛生な使用による感染

円皮鍼を使用した研究では、一時的な痛みや不快感が報告されています。

鍼治療全般では、刺した場所の痛みや少量の出血、内出血などが比較的よくみられる軽微な有害事象として報告されています。

痛みやかゆみを我慢して貼り続けると、皮膚の状態が悪化する可能性があります。

「効いている痛み」と考えて我慢せず、強い刺激や皮膚症状が出た場合は、すぐに剥がしてください。

円皮鍼を剥がすときの注意点

円皮鍼を剥がす際は、急に引っ張らず、皮膚を押さえながらゆっくり剥がします。

剥がしたあとは、

・鍼がシールに付いたままか
・皮膚に出血や傷がないか
・強い赤みや腫れがないか

を確認してください。

使用済みの円皮鍼は再使用できません。

鍼が付いているため、家族やお子様が触れないように注意し、使用した製品の説明に従って廃棄してください。

剥がした円皮鍼を机や床にそのまま置くと、誤って手や足に刺さる可能性があります。

当院ではどのようなときに円皮鍼を使う?

所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院では、円皮鍼をすべての患者様へ貼るわけではありません。

施術後の身体の状態を確認し、必要に応じて、

・施術後も張りが残っている場所
・動作時に違和感が現れやすい場所
・継続的に穏やかな刺激を加えたいツボ
・患者様がご自身で確認しやすい場所

などに使用します。

ただし、円皮鍼は通常の鍼治療の代わりではなく、施術効果を補助するための選択肢の一つです。

貼った場所、剥がす時期、異常が出たときの対応についても、施術時にご説明しています。

鍼シールに関するよくある質問

貼った上から押してもよいですか?

鍼灸師から指示された範囲で、軽く触れる程度であれば問題ない場合があります。

ただし、強く押したり、叩いたり、鍼を押し込んだりすることは避けてください。

強い痛みやチクチク感がある場合は、刺激を加えず剥がしてください。

剥がれたものを貼り直してもよいですか?

一度剥がれた円皮鍼を貼り直すことはおすすめしません。

粘着力が弱くなっているだけでなく、鍼やシールが不衛生になっている可能性があります。

新しい製品を使用するか、そのまま使用を終了してください。

寝ている間も貼っておけますか?

製品や貼る場所、皮膚の状態によって異なります。

鍼灸師から貼ったままでよいと説明された場合は、指定された期間内で使用してください。

寝返りなどによって強い痛みが出る場合や、シールが剥がれかけている場合は外しましょう。

効果を感じなくても2日間貼るべきですか?

効果を感じないからといって、無理に貼り続ける必要はありません。

また、長く貼るほど効果が高くなるわけでもありません。

使用期間内であっても、違和感や皮膚症状がある場合は外してください。

円皮鍼の上から湿布を貼ってもよいですか?

円皮鍼の上から湿布や別のテープを重ねると、皮膚への刺激が強くなったり、円皮鍼の状態を確認できなくなったりする可能性があります。

自己判断で重ねて使用せず、鍼灸師や薬剤師へご相談ください。

まとめ

鍼シールや鍼パッチと呼ばれているもののうち、中央に短い鍼が付いた製品は、主に円皮鍼と呼ばれます。

通常の鍼治療で使用する鍼よりも短く、皮膚へ穏やかな刺激を継続的に加えられることが特徴です。

肩こりや腰痛などの痛みを軽減したり、施術後の刺激を持続させたりする目的で使用されることがあります。

ただし、円皮鍼を貼れば必ず症状が改善するわけではなく、通常の鍼治療と同じ効果が得られるとも限りません。

円皮鍼は、患者様の身体の状態を確認しながら行う通常の鍼治療を補助するものとして活用するのが適しています。

また、鍼が短くても皮膚へ刺入する医療機器です。

貼る場所や使用期間を守り、強い痛み、かゆみ、赤み、腫れなどが現れた場合は、期間にかかわらずすぐに剥がしてください。

当院では、患者様の症状や身体の状態に合わせ、必要な場合に円皮鍼を使用しています。

ご自身で使用してよい場所や、貼っておける期間について分からないことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

→通常の鍼治療について詳しくはこちら

→鍼治療は痛い?施術中の感覚について詳しくはこちら

→鍼治療後の内出血について詳しくはこちら

→鍼治療後の好転反応について詳しくはこちら

→美容鍼について詳しくはこちら

→鍼シール・円皮鍼について相談する

【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】
鍼灸師 熊谷 陸

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