寝ると腕を上げてしまうとどうなる?肩こり・痺れ・睡眠の質への影響

こんにちは。【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】鍼灸マッサージ師の熊谷陸です。→熊谷陸の経歴・実績についてこちら
朝目覚めたとき、まるで“バンザイ”をしているような姿勢になっていることはございませんか?
このような寝姿勢は一見リラックスしているように見えますが、実は肩や首に負担がかかり、体の不調を引き起こすサインかもしれません。
寝ると腕を上げてしまう原因は、日中の姿勢のクセや筋肉のこわばり、浅い呼吸、自律神経の乱れなど、さまざまな要因が関係しています。
そのまま放っておくと、肩こりや腕のしびれが悪化したり、睡眠の質が下がったりすることもございます。
こちらのブログでは、「なぜ腕を上げて寝てしまうのか」という背景から、考えられる体への影響、そして改善に向けた対策までをご紹介しております。
「自分もそうかも…」と感じた方は、今日から少しずつ体を整えるきっかけにしてみてください。
所沢市・狭山市周辺でお体の不調でお悩みの際には【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】までご相談くださいませ。

目次
無意識で腕を上げて寝てしまう理由

寝ているときに腕を上げてしまう“バンザイ寝”は、実は多くの方に見られる現象です。
特に最近では、デスクワークやスマートフォンの使用時間が長い生活環境が背景にございます。
日中、長時間同じ姿勢で作業をしていると、肩や胸の筋肉が常に前側へ引っ張られ、背中や首の筋肉は緊張しっぱなしの状態になります。
このような筋肉バランスの崩れが起こると、体は「どんな姿勢が一番楽か」を無意識に探すようになります。
その結果、寝ている間に胸を開いて呼吸しやすい姿勢、つまり腕を上げた状態を自然と取ってしまうのです。
また、ストレスによる自律神経の乱れも大きな要因のひとつです。
精神的に緊張が続くと、交感神経が優位な状態が長引き、筋肉がこわばってリラックスしづらくなります。
このようなとき、体は眠っている間に「呼吸を楽にしよう」「胸を広げよう」と反応し、腕を上げて寝ることで無意識のうちに緊張を解こうとします。
腕を上げて寝てしまうのは、日中の疲労やストレスが体に残っているサインともいえるのです。
寝ると腕を上げてしまうことで起こる体の不調

「寝るときに腕を上げてしまうだけ」と軽く考えがちですが、実はその姿勢が肩こり・しびれ・睡眠の質の低下など、体にさまざまな不調をもたらすことがございます。
ここでは、体に起こりやすい3つの影響を順に解説していきます。
肩こりが悪化しやすくなる
腕を上げている状態が続くと、2つの要因で肩こりの悪化を招きます。
筋肉のバランスが崩れ、肩甲骨が固まる
腕を上げた姿勢は、肩や背中の筋肉のバランスを崩し、結果的に肩こりを悪化させやすい状態をつくります。
通常、私たちの肩甲骨は腕の動きに合わせて上下・回旋し、姿勢を保っています。
しかし、寝ている間に腕を上げたままの状態が続くと、肩甲骨を支える筋肉(僧帽筋・肩甲挙筋など)が収縮し、逆に胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)が引き伸ばされます。
このアンバランスが続くことで、肩甲骨の可動域が狭まり、「常に肩が張っている・凝っている」ような感覚が起きやすくなります。
寝ている間も筋肉は働いており、姿勢のクセが積み重なることで肩甲骨の動きはどんどん悪くなります。
つまり、腕を上げて寝る習慣は「寝ている間に肩こりを作っている」ようなものなのです。
首や肩の血流が滞りやすくなる
腕を上げた状態が続くと、首や肩の血流が滞りやすくなり、筋肉の疲労回復を妨げます。
長時間腕を上げる姿勢は、血液を心臓に戻す静脈の流れを妨げます。
また、首の筋肉(斜角筋群)や肩の付け根の血管を圧迫しやすくなり、結果として血流が悪化します。
この血行不良が、朝起きたときの肩の重だるさや首のこり、頭痛の原因となることもございます。
血流の滞りは、放置すると慢性的な肩こりや首こりを引き起こすだけでなく、眼精疲労や頭痛などにもつながります。
日常的に感じる「肩が重い」という感覚の裏には、寝ている間の姿勢が関係していることを意識しましょう。
腕の痺れやだるさが生じる
寝ている間に腕を上げると神経が圧迫されて、しびれやだるさが起こることがございます。
首から腕にかけては、「腕神経叢(わんしんけいそう)」という神経の束が通っています。
腕を上げた姿勢が長時間続くと、この神経が鎖骨の下や脇の筋肉で圧迫され、しびれや感覚の鈍さを引き起こします。
特に、肩甲骨や首の筋肉がこわばっていると、圧迫が強まりやすくなります。
「夜中に腕がしびれて目が覚める」「朝起きたら腕が重い」という方は、この神経圧迫が起きている可能性が高いです。
無意識に腕を上げてしまうことで、血流だけでなく神経の流れも妨げられているのです。
しびれが一時的であれば問題ございませんが、毎晩のように続く場合は要注意です。
慢性的に神経が圧迫されると、感覚障害や筋力低下につながるおそれもあるため、早めの対処が大切です。
睡眠の質が下がる
寝ているときに腕を上げる姿勢は、呼吸を浅くし、体を緊張させる原因になります。
腕を上げた姿勢では、肩や首の筋肉に力が入りやすく、胸郭が自然な形で動きにくくなります。
その結果、呼吸が浅くなり、体はリラックスモード(副交感神経優位)に入りづらくなります。
つまり、眠っているつもりでも体は「休めていない」状態になっているのです。
寝ても疲れが取れない、夜中に何度も目が覚める、朝スッキリしない。これらは交感神経が過剰に働いているサインです。
腕を上げて寝ることでこの状態を強めてしまい、慢性的な疲労感につながります。
呼吸の浅さは、体だけでなく心の緊張にも影響します。
「寝てもリラックスできない」と感じる方は、まず寝姿勢を見直すことから始めてみましょう。
腕を上げて寝てしまう人ができる対策
寝ている間に腕を上げてしまうのは、体が「呼吸しづらい」「肩がこわばっている」と感じているサインです。
そのため、無理に姿勢を矯正しようとするのではなく、体が自然と楽に眠れる状態を整えることが大切です。
ここでは、自宅でできるセルフケアやおすすめの治療法など3つの改善方法をご紹介します。
寝る前の胸周りのストレッチ
寝る前に胸を開くストレッチを取り入れることで、腕を上げずに眠れる姿勢を保ちやすくなります。
ストレッチの方法は簡単です。
立ったまま、もしくは椅子に座った状態で両手を背中の後ろで組み、肩甲骨を寄せながら胸を開きましょう。
このとき、あごを軽く引き、背筋を伸ばすのがポイントです。
10〜15秒キープし、3セットほど行うだけで胸まわりの筋肉がゆるみ、呼吸が深くなっていくのを感じられます。
お風呂上がりや就寝前の1分間に取り入れると効果的です。
枕・寝具の見直し
「寝ると腕を上げてしまう」という人の中には、寝具の高さや形が合っていないことが原因の方もございます。
枕が高すぎたり、マットレスが柔らかすぎると首や肩が不自然に持ち上がった状態になります。
その結果、胸の前側が圧迫されて呼吸が浅くなり、体は「腕を上げた方が楽」と感じてしまうのです。
特に、頭や肩が沈まず首だけが浮くような寝具は、肩周囲の筋肉を緊張させ、腕上げ寝を助長する要因になります。
長年、枕や寝具を変えていない場合には、一度買い替えもご検討いただけると良いかと思います。
寝具を見直すことは、「体を整えるための投資」です。
自分に合った寝具を選ぶことで、自然に肩や胸の筋肉がゆるみ、腕を上げなくてもリラックスできる環境が整います。
鍼灸で深層筋と自律神経を整える
セルフケアを続けてもなかなか改善しない場合は、鍼灸(しんきゅう・はりきゅう)による深層筋へのアプローチがおすすめです。
腕を上げて寝てしまう方の多くは、表面の筋肉よりもさらに深い部分(小胸筋、前鋸筋、斜角筋など)がこわばっています。
これらの筋肉は呼吸や肩の安定に関わる重要な筋群ですが、自分でストレッチするのは難しい場所です。
鍼灸では、こうした深層の筋肉にピンポイントで刺激を与えることで血流を促し、筋緊張を緩和します。
また、鍼刺激には副交感神経を優位にする作用があるため、自律神経のバランスが整い、呼吸が深まりやすくなるのも大きな特徴です。
鍼灸は、表面的なマッサージでは届かない筋肉層にアプローチし、体の深部から整えていく施術です。
「寝ると腕を上げてしまう」という結果だけでなく、その背景にある筋肉のこわばりや自律神経の乱れを改善する根本的なサポートになります。
まとめ
ここまでブログを読んでいただきありがとうございます。
今回こちらのブログでは【寝ると腕を上げてしまうとどうなる?肩こり・痺れ・睡眠の質への影響】についてご紹介しております。
寝ているときに腕を上げてしまうのは、単なる「寝ぐせ」や「癖」ではなく、体が自分を守ろうとする防御反応です。
体は無意識のうちに「楽な姿勢」や「呼吸しやすい姿勢」を探しており、その結果として腕を上げて寝てしまうことがございます。
しかし、腕を上げたままの姿勢が長時間続くと、肩や首の筋肉に余計な負担がかかり、肩こり・腕のしびれ・睡眠の質の低下を招きやすくなります。
特に、血流や神経の流れが滞ることで、朝起きたときの疲労感や頭の重さを感じる人も少なくありません。
「なんとなく楽だから」と放置してしまうと、結果的に慢性的な不調につながることもあるのです。
例えば、デスクワークで猫背になりやすい方やストレスで呼吸が浅くなっている方は、この「腕を上げて寝る姿勢」が出やすい傾向にございます。
胸まわりの筋肉がこわばり、呼吸がしづらくなることで、体が無意識にバランスを取ろうとしているのです。
こうした体のサインを見逃さず、ストレッチや鍼灸で胸・肩まわりを整えてあげることが、根本改善への近道になります。
寝ると腕を上げてしまうのは「体の防御反応」であり、悪いことではございません。
しかし、その背景には疲労・姿勢の崩れ・呼吸の浅さといった不調の芽が隠れています。
寝る前に胸を開くストレッチを取り入れたり、呼吸を整えたり、必要に応じて鍼灸で深層筋をゆるめることで、体は自然に“腕を上げなくても楽な状態”へと戻っていきます。
当鍼灸院でも施術を行うことが可能ですので、ぜひ一度ご相談くださいませ。
その他に気になる点やご不明点がございます際には【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】までお問い合わせくださいませ。
【所沢肩こり腰痛マッサージ鍼灸院】鍼灸マッサージ師:熊谷陸
この記事を書いた人
あん摩マッサージ指圧師免許証(国家資格 厚生労働大臣認定 第146112号)
はり師免許証(国家資格 厚生労働大臣認定 184484号)
きゅう師免許証(国家資格 厚生労働大臣認定 第184295号)
公益社団法人 日本鍼灸師会 会員
公益社団法人 埼玉県鍼灸師会 会員
所沢市鍼灸師会 会員
サウナマイスター
習字 2段
書記 2段
空手 茶色帯
◯実績
FCバルセロナアカデミートレーナー帯同
MLBロサンゼルス・エンゼルス研修
ZUMBAカンファレンストレーナー帯同
東急スポーツサッカートレーナー帯同
おこしやす京都トレーナー帯同
社会人野球部トレーナー研修
都内鍼灸接骨院にて院長